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Elenco編集部監修・編集
公開 2026.05.07最終更新 2026.05.17

離婚のときお金はどうなる?財産分与・慰謝料・養育費で失敗しない法律の知識

この記事のポイント

離婚時の財産分与(民法768条)、慰謝料、養育費(民法766条)の法的仕組みと計算の目安を、最判昭和46年7月23日(財産分与の3要素)と2020年改正養育費算定基準の射程を踏まえて解説。専業主婦(夫)でも財産の半分を請求できる根拠、有責配偶者の扱い、強制執行までの手順を整理する。

離婚時の財産分与・慰謝料・養育費の計算で夜中に手が止まった経験はあなただけではないだろうか。『半分ずつ分ける』で済ませると、特有財産の除外、婚姻期間の基準、有責配偶者の扱いを機械的に見落とし、本番(協議・調停)で取りこぼされる。合格者(実務家・調停委員)が徹底するのは、最判昭和46年7月23日が判示:「財産分与は清算・扶養・慰謝料の3要素を含む」とした射程を踏まえて、3要素を分けて算定する手順だ。

本記事では、離婚で失敗しない3つのお金——①財産分与(民法768条)、②慰謝料、③養育費(民法766条)——を、改正後の算定基準と強制執行の手順とともに整理する。同じく金銭請求の構造で押さえるべき論点は債務不履行と損害賠償、不当解雇の慰謝料の射程は賃貸借の解除も併せて確認したい。

条文
民法第768条第1項・第2項財産分与

協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。前項の規定による財産の分与について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。ただし、離婚の時から二年を経過したときは、この限りでない。

財産分与(民法768条)——専業主婦でも半分を請求できる

財産分与とは、婚姻中に夫婦が共同で形成した財産を離婚時に分け合う制度。最判昭和46年7月23日は判示:「財産分与は清算的要素・扶養的要素・慰謝料的要素の3つを含み、各要素に応じた算定を要する」とし、3要素併存の射程を確立した。原則は2分の1ずつで、専業主婦(夫)であっても家事・育児によって財産形成に貢献したとみなされ、半分を請求できる。 ここで間違えやすい落とし穴が、特有財産(婚姻前から所有していた財産・相続で得た財産)も含めて半分計算してしまうパターン。 採点者(弁護士・調停委員)が見るのは、共有財産と特有財産の区別を機械的にではなく具体的に立証できているかだ。

財産分与 3つの区分

①共有財産(分与対象)

婚姻期間中に得た預貯金・給与(口座名義は無関係。夫婦のどちらの名義でも共有財産と推定される)。

②共有財産(金融資産・不動産)

婚姻中に購入した不動産(ローン残債を控除した純資産)、株式・投資信託、退職金(将来受け取るものも婚姻期間に応じて一部対象)。

③特有財産(除外対象)

婚姻前から所有していた財産、相続・贈与で得た財産は特有財産で、原則として分与対象外。立証は通帳・登記簿・贈与契約書で行う手順を踏む。

Elencoで民法768条(財産分与)と最判昭和46年7月23日を検索すると、3要素(清算・扶養・慰謝料)の射程と特有財産の除外基準、改正後の養育費算定表の使い方をAIが整理。協議の前に5分で全体像が固まる。

慰謝料——財産分与と混同しない

慰謝料は、不貞行為・DVなど離婚原因を作った有責配偶者に対して請求できる精神的損害への賠償(民法709条)。金額は個別事情で50〜300万円が裁判例の中心帯。浮気相手(第三者)にも請求できる。本番で詰まる場面の多くは、財産分与と慰謝料を混同して合算請求するパターン。 財産分与は有責配偶者にも請求権があり、慰謝料は有責配偶者にしか請求できないという射程の違いを冒頭で宣言する手順が必要だ。

養育費(民法766条)——算定表と公正証書

養育費の相場は、裁判所が公表する「養育費・婚姻費用算定表」(2019年12月改定)を基準に決まる。双方の収入・子の人数・年齢で算定。改正前の旧算定表より2〜3割増額の傾向で、本番で詰まる場面は『旧算定表で計算してしまった』パターンだ。取り決めは離婚時に公正証書(執行認諾文言付)で作成しておくと、不払い時に強制執行(民事執行法)が可能になる。 2020年4月施行の改正民事執行法で、財産開示手続の罰則強化と第三者からの情報取得手続が新設され、不払い対応の射程が広がった。

よくある質問

Q. 財産分与の請求はいつまでにすべき?

A.離婚成立から2年の除斥期間(民法768条2項)。

除斥期間は時効と異なり中断・猶予がないため、内容証明では止まらない。離婚届提出前に協議書を作成する手順が安全。先延ばしにすると射程を失う。

Q. 慰謝料の時効は?

A.不貞行為の慰謝料は不貞を知った時から3年(民法724条1号)、不貞行為の時から20年(同条2号)。

離婚自体の慰謝料は離婚成立から3年。証拠(メール・写真・興信所報告書)を時系列で保全する手順を踏む。

Q. 養育費は離婚後も増減できる?

A.可能。事情変更(収入の大幅増減・再婚・子の進学)があれば家庭裁判所に変更調停を申立てられる。改正後算定表で再計算する手順を踏むと、取りこぼさ

明日からの3ステップ:失点しない手順

離婚のお金 3段階STEP

STEP 1:今日中にやる(資料集めと3要素整理)

Elencoで民法768条(財産分与)と最判昭和46年7月23日を検索し、共有財産・特有財産・3要素を1枚にメモ。通帳・給与明細・登記簿・退職金見込額の資料を集める手順から始める。

STEP 2:今週中にやる(専門家相談)

弁護士無料相談(法テラス・自治体)または家庭裁判所の家事相談窓口で、財産分与・慰謝料・養育費の3軸を整理。算定表を使った養育費の試算と、公正証書作成の手順を確認する。

STEP 3:本番(協議〜公正証書〜離婚届)

本番で詰まる場面は、感情で合意してしまい後から請求できなくなるパターン。具体的に、協議書→公正証書(執行認諾文言付)→離婚届提出の順で進め、財産分与は2年・慰謝料は3年の除斥期間/時効に注意する。不払いに備えて改正民事執行法の財産開示手続・第三者情報取得手続まで視野に入れておく。

財産分与の請求権は離婚成立から2年の除斥期間(民法768条2項)。慰謝料は3年(民法724条)、養育費の取り決めは強制執行に備え公正証書化する手順を必ず踏むこと。

STEP 1で資料集めと3要素整理、STEP 2で専門家相談、STEP 3で公正証書化の手順を踏めば、離婚で取りこぼされる金額は確実に減る。今日からElencoで民法768条と最判昭和46年7月23日を検索し、条文・論証・演習で本番の協議の型を整えてほしい。

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