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条文全文・解説 — 司法試験・予備試験・法学部生向け
同一の動産について特別の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、次に掲げる順序に従う。
2この場合において、第二号に掲げる動産の保存の先取特権について数人の保存者があるときは、後の保存者が前の保存者に優先する。
3不動産の賃貸、旅館の宿泊及び運輸の先取特権
4動産の保存の先取特権
5動産の売買、種苗又は肥料の供給、農業の労務及び工業の労務の先取特権
6前項の場合において、第一順位の先取特権者は、その債権取得の時において第二順位又は第三順位の先取特権者があることを知っていたときは、これらの者に対して優先権を行使することができない。
7第一順位の先取特権者のために物を保存した者に対しても、同様とする。
8果実に関しては、第一の順位は農業の労務に従事する者に、第二の順位は種苗又は肥料の供給者に、第三の順位は土地の賃貸人に属する。
出典: e-Gov 法令データベース(法務省)
規律
動産特別先取特権相互の競合順位は①不動産賃貸・旅館宿泊・運輸、②動産保存、③動産売買・種苗肥料・農業労務・工業労務の順(1項)。第1順位者が取得時に第2・3順位者の存在を知っていれば優先権行使不可(2項)。果実に関しては①農業労務、②種苗肥料供給、③土地賃貸人の順(3項)。
趣旨
動産特別先取特権の競合解決。事実的支配型を最優先(1号)、価値維持型を2位(2号)、信用関係型を3位(3号)と段階化。
2項の悪意者排除
第1順位者が下位順位者の存在を悪意で先取特権を取得した場合、優先権を主張できない。信義則的調整。動産保存者に対する第1順位者も同様。
3項の果実特則
果実については労務提供者を最優先とする例外順位。植え付けから収穫までの労働貢献を最重視する政策判断。