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条文全文・解説 — 司法試験・予備試験・法学部生向け
保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務の弁済期前に債務の消滅行為をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対し、主たる債務者がその当時利益を受けた限度において求償権を有する。
2この場合において、主たる債務者が債務の消滅行為の日以前に相殺の原因を有していたことを主張するときは、保証人は、債権者に対し、その相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。
3前項の規定による求償は、主たる債務の弁済期以後の法定利息及びその弁済期以後に債務の消滅行為をしたとしても避けることができなかった費用その他の損害の賠償を包含する。
4第一項の求償権は、主たる債務の弁済期以後でなければ、これを行使することができない。
出典: e-Gov 法令データベース(法務省)
規律
委託受託保証人が主債務弁済期前に債務消滅行為をしたとき、主債務者がその当時利益を受けた限度で求償権を有する(1項前段)。主債務者が消滅行為日以前に相殺原因を有していたなら、保証人は債権者に当該相殺によって消滅すべき債務の履行を請求できる(1項後段)。法定利息は弁済期以後分のみ求償可(3項)。求償権行使は弁済期以後に限る(4項)。
2020年改正・趣旨
事前弁済保証人の求償権を明確化。委託受託保証人でも弁済期前の弁済は主債務者の意思に反し得るため、求償範囲・時期を制限する規律を整備。
範囲制限
①「利益を受けた限度」(消滅行為時点での主債務者の現存利益)、②法定利息は弁済期以後分のみ。早期弁済による主債務者の不利益を排除。
行使時期制限(4項)
求償権行使は主債務弁済期以後に限定。主債務者は期限の利益を保障される。早期弁済保証人の早期回収は許されない構造。