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条文全文・解説 — 司法試験・予備試験・法学部生向け
前条第一項に規定する場合において、譲渡人について破産手続開始の決定があったときは、譲受人(同項の債権の全額を譲り受けた者であって、その債権の譲渡を債務者その他の第三者に対抗することができるものに限る。)は、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかったときであっても、債務者にその債権の全額に相当する金銭を債務の履行地の供託所に供託させることができる。
2この場合においては、同条第二項及び第三項の規定を準用する。
出典: e-Gov 法令データベース(法務省)
譲渡人破産時の供託請求権(2017改正で新設)
譲渡制限債権につき譲渡人について破産手続開始決定があったとき、債権全額を譲り受けた譲受人(対抗要件を備えた者)は、悪意・重過失でも債務者に債権全額相当の金銭を債務履行地の供託所に供託させることができる。
立法趣旨
譲渡制限債権の譲受人は債務者に対し履行請求できないのが原則(466条3項)だが、譲渡人の破産により譲渡人への弁済が破産財団に組み入れられる事態を回避し、譲受人の供託請求により取引の安定を確保する。
悪意・重過失の譲受人の保護
通常は譲渡制限の悪意・重過失譲受人は譲渡人にしか請求できないが、譲渡人破産時は供託請求権を行使できる点で例外的保護。倒産局面での実務的解決を図る規定。
前条2項・3項の準用
供託請求された債務者は供託義務を負い(466条2項類推)、供託後は譲受人が供託金還付請求できる(同条3項類推)。