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条文全文・解説 — 司法試験・予備試験・法学部生向け
寄託物の一部滅失又は損傷によって生じた損害の賠償及び受寄者が支出した費用の償還は、寄託者が返還を受けた時から一年以内に請求しなければならない。
2前項の損害賠償の請求権については、寄託者が返還を受けた時から一年を経過するまでの間は、時効は、完成しない。
出典: e-Gov 法令データベース(法務省)
規律
寄託物の一部滅失・損傷による損害賠償と受寄者支出費用償還は、寄託者が返還を受けた時から1年以内に請求しなければならない(1項)。1項の損害賠償請求権について、返還時から1年経過まで時効は完成しない(2項)。
趣旨
2020改正で新設。寄託物返還後の損害賠償・費用償還を短期1年に区切ることで法律関係の早期確定。同時に時効完成猶予で寄託者の権利行使を実効的に保障する二重構造。
1項・1年除斥期間
寄託者が返還を受けた時から1年。寄託物の状態確認に時間を要する場合があるため返還時を起算点とする実質的判断。1年経過で権利消滅(除斥期間説が通説)。
2項・時効完成猶予
返還時から1年は時効完成不可。一般時効(166条1項:知ってから5年)が短くても本条で延長。返還前から時効進行することを防ぎ、寄託者の請求機会を保護。