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条文全文・解説 — 司法試験・予備試験・法学部生向け
裁判所は、所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない建物(建物が数人の共有に属する場合にあっては、共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない建物の共有持分)について、必要があると認めるときは、利害関係人の請求により、その請求に係る建物又は共有持分を対象として、所有者不明建物管理人(第四項に規定する所有者不明建物管理人をいう。以下この条において同じ。)による管理を命ずる処分(以下この条において「所有者不明建物管理命令」という。)をすることができる。
2所有者不明建物管理命令の効力は、当該所有者不明建物管理命令の対象とされた建物(共有持分を対象として所有者不明建物管理命令が発せられた場合にあっては、共有物である建物)にある動産(当該所有者不明建物管理命令の対象とされた建物の所有者又は共有持分を有する者が所有するものに限る。)及び当該建物を所有し、又は当該建物の共有持分を有するための建物の敷地に関する権利(賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利(所有権を除く。)であって、当該所有者不明建物管理命令の対象とされた建物の所有者又は共有持分を有する者が有するものに限る。)に及ぶ。
3所有者不明建物管理命令は、所有者不明建物管理命令が発せられた後に当該所有者不明建物管理命令が取り消された場合において、当該所有者不明建物管理命令の対象とされた建物又は共有持分並びに当該所有者不明建物管理命令の効力が及ぶ動産及び建物の敷地に関する権利の管理、処分その他の事由により所有者不明建物管理人が得た財産について、必要があると認めるときも、することができる。
4裁判所は、所有者不明建物管理命令をする場合には、当該所有者不明建物管理命令において、所有者不明建物管理人を選任しなければならない。
5第二百六十四条の三から前条までの規定は、所有者不明建物管理命令及び所有者不明建物管理人について準用する。
出典: e-Gov 法令データベース(法務省)
規律
所有者不明又は所在不明な建物(共有なら所在不明共有持分)について、裁判所は利害関係人請求により所有者不明建物管理人による管理を命じる処分(所有者不明建物管理命令)ができる。264条の3から264条の7までを準用。
趣旨
所有者不明土地管理命令の建物版。土地と異なり建物は朽廃リスク・倒壊危険があるため、敷地利用権(賃借権等)にも管理人の効力を及ぼす建物特有の規律を追加。
効力の範囲(2項)
建物内の所有者所有動産+建物を所有するための敷地利用権(賃借権等の使用収益権、所有権除く)にも及ぶ。建物管理には敷地利用権の管理が不可欠との配慮。
準用規定
管理人の権限・訴訟当事者・義務・解任辞任・報酬の規律は264条の3から7まで準用。土地と建物で管理規律の基本構造を統一。